税・口座基礎 ・ 約3分タックスプランニング制度確認: 2026年9月
大学生の子のバイト代と親の控除 — 「103万円」はもう古い、令和8年分は136万円・197万円
子の給与136万円以下なら親の扶養控除63万円はそのまま。136万円超〜197万円以下でも特定親族特別控除で段階的に残ります。健康保険の扶養(150万円)との違いと、年末調整で出す申告書。
執筆視点: ファイナンシャルプランナー / 新人研究員ロイがきいて、先輩ポコがこたえる対話形式です
ロイ(新人研究員)
先輩、大学生のいとこが「バイトで103万円を超えると親の税金が跳ね上がるから、年末はシフトを減らす」と言っていました。今もそうなんですか?
ポコ(先輩研究員)
それは令和6年分までの話。令和7年分の改正で線が動いて、令和8年分はさらに広がった。19〜22歳(12月31日時点で19歳以上23歳未満)の子の場合、子の給与が年136万円以下なら、親は特定扶養親族として63万円の扶養控除をそのまま受けられる。そして136万円を超えても、197万円以下までは「特定親族特別控除」が段階的に残る。
早見表(令和8年分・収入が給与だけの場合)
ポコ(先輩研究員)
子の給与収入 → 親の控除額。136万円以下: 63万円(扶養控除)。136万円超159万円以下: 63万円。〜164万円: 61万円。〜169万円: 51万円。〜174万円: 41万円。〜179万円: 31万円。〜184万円: 21万円。〜189万円: 11万円。〜194万円: 6万円。〜197万円: 3万円。197万円超: 0。つまり159万円までは控除額が1円も減らないし、そこから先も崖ではなく坂だ。
ロイ(新人研究員)
親の税金は、実際いくら変わるんですか?
ポコ(先輩研究員)
控除は「所得から引く額」だから、税金の差はそこに親の税率をかけた分。所得税率10%の親なら63万円×10%=約6.3万円、20%なら約12.6万円が、控除がゼロになったときの差。住民税(控除45万円・税率10%)で約4.5万円。合わせて年10万〜17万円ぐらいが「跳ね上がる」の正体で、しかも197万円までは段階的にしか減らない。子が10万円多く稼いで親の税金が10万円増える、という逆転はまず起きない。
健康保険の扶養は別の話
ポコ(先輩研究員)
税の扶養とは別に、健康保険の被扶養者の年収の線がある。こちらは原則130万円未満だけど、19歳以上23歳未満は150万円未満(令和7年10月1日以降の認定から)。150万円以上になると扶養から外れて、子が自分で国民健康保険か勤め先の社会保険に入ることになるので、税より先にこちらに当たる家庭が多い。バイト代を増やすなら、税は197万円・健康保険は150万円の2本の線で見よう。
ロイ(新人研究員)
年末調整で何かすることは?
ポコ(先輩研究員)
親の勤め先に出す書類に、「給与所得者の特定親族特別控除申告書」という欄が令和7年分から加わっている。子の給与が136万円超〜197万円以下の見込みなら、そこに子の氏名と所得の見積額を書く(197万円を超える見込みなら対象外)。136万円以下なら従来どおり扶養控除等申告書に子を書けばいい。去年の紙をそのまま写すと、線が動いている分だけ損をすることがあるから、今年の数字で書き直そう。
ロイ(新人研究員)
おかねラボでは、どう扱われているんですか?
ポコ(先輩研究員)
正直に言うと、子の収入は入力できない前提で計算している。19〜22歳の子には63万円の扶養控除を、16〜18歳には38万円をそのまま計上していて、特定親族特別控除の逓減は未対応。子がたくさん稼ぐ家庭では、親の税金が計算よりやや多くなる(=手取りは少し少ない)方向にずれる。この記事の早見表で差額の目安をつかんで、必要なら「もしも」で親の手取りを少し下げて試してみて。
出典(一次資料)
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