税・口座応用 ・ 約2分タックスプランニング制度確認: 2026年8月
高齢の親を「扶養」に入れる — 税と健康保険、2つの扶養のきほん
仕送りしている親は、税金と健康保険の2系統で扶養に入れられることがあります。条件・節税額・75歳の壁と、やらない方がいいケースまで。
執筆視点: ファイナンシャルプランナー / 新人研究員ロイがきいて、先輩ポコがこたえる対話形式です
ロイ(新人研究員)
先輩、同期が「田舎の親に仕送りしてるなら扶養に入れられるかもよ」って言われたらしいんです。扶養って、子どもや配偶者だけの話じゃないんですか?
ポコ(先輩研究員)
親もOKなんだ。ただし「扶養」という言葉には税金の扶養と健康保険の扶養の2系統があって、条件も効果も別モノ。ここを混ぜると混乱するから、分けて見ていこう。
① 税金の扶養(扶養控除) — あなたの所得税・住民税が安くなる
ポコ(先輩研究員)
「生計を一にしている」(同居または継続的な仕送り)親の合計所得が年58万円以下(2025年改正で48万→58万に緩和。年金収入だけの65歳以上なら年168万円以下)なら、あなたの所得から扶養控除を引ける。70歳以上の親は「老人扶養親族」で控除が厚くなって、同居なら58万円・別居なら48万円(住民税は45万/38万)。
ロイ(新人研究員)
実際、いくらぐらい安くなるんですか?
ポコ(先輩研究員)
税率20%の会社員が同居の親1人を入れると、所得税で約11.6万円+住民税で4.5万円 — 年16万円前後変わることが多い。年末調整で「扶養控除等申告書」に書くだけで手続きも簡単。仕送りの証拠(振込記録)は残しておこう。
② 健康保険の扶養 — 親の保険料がゼロになる
ポコ(先輩研究員)
会社員の健康保険(協会けんぽ等)は、75歳未満の親を被扶養者にできる。目安の条件は、親の年収が180万円未満(60歳以上の場合)で、同居ならあなたの収入の半分未満・別居なら仕送り額より少ないこと。入れられれば、親が払っていた国民健康保険料(年数万〜十数万円)がゼロになる。
ロイ(新人研究員)
いいことずくめに聞こえますけど、落とし穴は…?
ポコ(先輩研究員)
3つ知っておこう。①75歳の壁 — 75歳になると誰でも後期高齢者医療制度に移るので、健康保険の扶養からは自動的に外れる(税の扶養はそのまま続けられる)。②親の医療費・介護費の自己負担の区分は世帯の所得で決まる場面があり、扶養に入れることで親の高額療養費の上限が上がる(=自己負担が増える)ケースがある。③国民年金の保険料には扶養の仕組みはない(60歳未満の親なら親自身が払う)。
ロイ(新人研究員)
けっきょく、やった方がいいんでしょうか?
ポコ(先輩研究員)
税の扶養は、控除だけを見れば有利になりやすい。ただし親側の給付や自治体の制度・介護保険・医療費の自己負担区分への影響がないかは確認してから。健康保険の扶養は、親の国保保険料の節約と、医療費の自己負担区分の変化を天秤にかけて決める、が答えだね。親の年金額と医療費の状況で答えが変わるから、迷ったら勤め先の健保組合に「入れた場合の影響」を確認してから。おかねラボでは、浮いた分を「もしも」タブで積立に回すと老後にどれだけ効くかも試せるよ。
出典(一次資料)
つづけて読む
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品の推奨・勧誘や保険募集ではありません。金融商品取引法に基づく投資助言業の助言を提供するものではなく、投資判断はご自身の責任で行ってください。制度の内容は執筆時点のものであり、将来変わる可能性があります。個別の税務・社会保険の取り扱いは各制度の窓口や専門家にご確認ください。 プライバシーポリシー ・ 特定商取引法に基づく表記 ・ 利用規約