税・口座応用 ・ 約2分相続・事業承継
二次相続の罠 — 「配偶者に全部」で安心してはいけない理由
配偶者の税額軽減を使えば一次相続はほぼ無税。でもその選択が、次の相続で子の負担を大きくすることがあります。
執筆視点: ファイナンシャルプランナー / 新人研究員ロイがきいて、先輩ポコがこたえる対話形式です
ロイ(新人研究員)
先輩、この前の法事で親戚が「相続は配偶者に全部渡せば税金ゼロ」って話してたんです。父が亡くなったら母が全部相続すれば、配偶者の控除で税金はかからないんですよね?
ポコ(先輩研究員)
たしかに一次相続(最初の相続)は、配偶者の税額軽減(1億6,000万円か法定相続分の多い方まで無税)でほぼゼロにできる。でもそこに落とし穴があるんだ。母に寄せた財産は、母が亡くなる二次相続でもう一度、今度は控除の小さい状態で課税される。
ロイ(新人研究員)
どのくらい違うんですか?
ポコ(先輩研究員)
たとえば父1.2億円・母自身2,500万円・子2人の家庭で比べると——母が全部相続すれば一次はゼロ。でも二次で母の遺産は1.45億円になり、相続人は子2人だけ(基礎控除4,200万円・配偶者軽減なし)。合計の税額は、分け方でここまで変わる。
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ポコ(先輩研究員)
一次で無税だったはずが、トータルでは数百万円多く払うことがある。「今の税金がゼロ」と「家族全体で払う税金が少ない」は別の話なんだ。
どう考えればいい?
ロイ(新人研究員)
じゃあ母は少なく相続したほうがいいってことですか?
ポコ(先輩研究員)
そう単純でもない。のこされた方の生活資金が最優先だし、家や思い出の品をどうするかは税額だけでは決められない。大事なのは「配分で合計がどう変わるか」を知ったうえで家族で話すこと。知らずに『とりあえず全部母へ』を選ぶのと、知って選ぶのとでは大違いだよ。
ポコ(先輩研究員)
対策としてよく使われるのは、①一次相続の配分を工夫する ②暦年贈与(年110万円×人数)を早くから続けて相続財産自体を減らす ③生命保険の非課税枠(500万円×法定相続人)を使う、など。おかねラボの「もしもの相続」カードの「うけとる」モードで、配分と贈与を動かして合計税額を試せるよ。正確な計算と申告は税理士さんへ — ここは「知って話し合うため」の道具だからね。
出典(一次資料)
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