家計・守り基礎 ・ 約2分リスク管理制度確認: 2026年8月
介護にいくらかかる? — 確率・費用・公的保険のきほん
85歳以上では約6割が要支援・要介護に。経験者調査の平均は一時費用47万円+月9.0万円×4年7ヶ月ですが、公的介護保険には自己負担の上限もあります。不安を「自分の数字」に変えるのがこの記事のゴールです。
執筆視点: ファイナンシャルプランナー / 新人研究員ロイがきいて、先輩ポコがこたえる対話形式です
ロイ(新人研究員)
先輩、週末に実家へ帰ったら、祖母が要介護認定を受けたって聞かされたんです。親の介護とか、自分の老後とか、急に現実味が出てきて…そもそも介護って、どれくらいの人がなるものなんですか?
ポコ(先輩研究員)
「年齢しだいで全然違う」が答えだね。要支援・要介護の認定を受けている人の割合は、65〜74歳では合わせて4%ほど(要支援1.4%・要介護3.0%)。それが75〜84歳では約18%になり、85歳以上では約6割(要支援14.0%・要介護44.5%)まで跳ね上がる。つまり介護は「起きるかもしれない」ではなく、長生きするほど「いつ来るか」に近づくリスクなんだ。
ロイ(新人研究員)
6割…! じゃあ、なったら実際いくらかかるんですか?
ポコ(先輩研究員)
介護を経験した家族への調査だと、住宅の改修や介護用ベッドの購入といった一時的な費用が平均47.2万円、月々の費用が平均9.0万円。期間は平均55.0ヶ月(4年7ヶ月)で、4年を超えた人も約4割いる。平均どうしを掛け算すると、1人あたり540万円ほどが目安になる。
ロイ(新人研究員)
540万…。でも介護保険料って給料から毎月引かれてますよね? あれは使えないんですか?
ポコ(先輩研究員)
もちろん使える。公的介護保険を使えば、対象サービスの自己負担は原則1割(一定以上の所得がある人は2割または3割)。さらに医療の高額療養費と同じ発想の「高額介護サービス費」があって、1ヶ月の自己負担が上限を超えた分は払い戻される。一般的な所得の世帯なら上限は月44,400円だよ。
上限が月4.4万なのに、平均は月9万?
ロイ(新人研究員)
あれ? 上限が44,400円なら、さっきの「月平均9万円」と合わないような…
ポコ(先輩研究員)
いいところに気づいた。上限が効くのは介護保険の対象サービスの自己負担だけなんだ。施設の食費・居住費、おむつ代や見守り機器、保険の枠を超えて頼むサービスは対象外で、そこが上乗せされる。実際、月々の費用は在宅なら平均5.3万円、施設なら平均13.8万円と、どこで介護するかで2倍以上違う。医療と同じで「青天井ではないけれど、上限の外側もある」構造だと覚えておいて。
「老後資金」と同じ財布でシミュレーションする
ポコ(先輩研究員)
備え方の考え方はシンプルで、介護はいつ来るかは読めないけれど、金額の目安はある程度読める支出。だから老後資金の取り崩し計画に「介護が来た場合」を最初から織り込んでおくのが定石なんだ。おかねラボのもしもタブには「介護にそなえたら?」(85歳から5年・年120万円)のシナリオがある — さっきの平均費用とおおむね重なる規模だ。これを足しても資産がもつか、まず自分のプランで試してみて。民間の保険や住まいの選択を考えるのは、その数字を見てからでも遅くないよ。
出典(一次資料)
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